備忘録

訳あって数ヶ月以内に確保する必要があったIELTS Overall 6.5以上と、トップカンファレンスの採録が無事完了したので、「情報系の学生が大学に入ったら何をすべきか」といった事についての現状でのGPA、英語についての認識を書いておきます。

GPA

なんとか受験を終えて大学に入ると、息をつく間も無くB1の春学期でいきなりGPAレースが始まります。とある統計によると、このB1春学期時点でのGPAが、その人の大学卒業時のGPAと大体同じになるようです。なので、B1春学期に怠けているといきなり奨学金・交換留学などの機会を失う羽目になります。GPAの付け方は大学や学部、講義によって全く異なります。2割の生徒にしか最高評価を付けない、という講義もあれば、ほとんど皆最高評価かそれに準ずる評価を簡単に取れる講義もあります。GPAに何かとうるさいアメリカ等の大学では、生徒の親が文句を言うために講師陣たちは仕方なく高い評価を多くの生徒に与えるケースもあるようです。要するに、GPAは能力や技能の指標には全くならないデタラメなシステムです。しかしながら、3.0以上のGPAが無ければ交換留学には行けず、奨学金ももらえず、進振りがある場合には希望の学科・研究室にも行けません。アホみたいですね。

 

面白いことに、プログラミングなどに熱中している人の多くは講義がつまらないと感じ良い成績を取れず(Twitterの学生ITエンジニア界隈にはそういった人が多く居ます、勿体無い)、その反面とりあえず専門分野には対して興味がないけど要領はいい人ほど高いGPAを取れる傾向にあるように感じます。前者のように、独学でどんどん勉強していきたいタイプの人はGPAが比較的楽に取れる学部への転部を検討すると良いでしょう。

英語

日本に居ながら英語のReading, Listening, Speaking, Writing能力を伸ばすのは難しいです。英語で書かれた論文や教科書を普段から読む人は少なくないと思いますが、これだけでは不十分です。これは、専門用語さえわかっていればそれらの文章はなんとなく雰囲気で読めてしまう場合が多いからです(個人的にはDeepL等で論文を翻訳して読むのは全くオススメできません)。 しかも、これらの能力はすぐには伸びません。Readingのための英単語を覚えるのには時間がかかり、Listeningには大量のシャドーイングの練習が必要であり、Speakingも脳内での翻訳を介さずに直接英語で考えて話す必要があります。なので、ある程度の英語のスコアが数ヶ月以内に必要になった場合に「詰む」可能性が十分にあるのです。しかしながら、Writingについてはとりあえず単語の言い換えや文法を駆使した構成方法を学べばいいので、比較的短時間で身につくかと思います。筆者の場合にはIELTSの勉強に1.4ヶ月費やしたのですが、伸びたのはWritingのみで、他はほとんど変わりませんでした。

 

かといって、どのタイミングで英語を勉強すればいいのかもまた難しいところです。英語を勉強したからといって日本国内ですぐに使える場面はそう無く、使わなければせっかく覚えた単語や身につけた文法・語彙などもすぐに忘れてしまうからです。計画性のある人であれば、留学や海外院進学などの具体的な目標を立てるのが効率的です。そういった目標がない人は、論文を読むときにはDeepLを使わない、洋楽を聴く、海外のYouTuberを見る、最低でも週一は英語を扱う講義を履修する、といった方法でギリギリなんとかなるかもしれません。